【オーガニック紀行】アメリカのオーガニックについて

アメリカのオーガニックについて

第1回:オーガニック紀行のテーマはアメリカのオーガニックについてです。

 

アメリカで住んでいた方や現在住の方からみれば、オーガニックを選ぶことができる社会がそこに成り立っているように感じられると思います。そもそも何故、アメリカではオーガニック文化が広まってきたのでしょう?

そんなところからブログを書き進めたいと思います。

 

 

オーガニック野菜

オーガニック文化の歴史について

日本では特に、西海岸のセレブのライフスタイルとして、スーパーフードやマクロビオティックなど、健康食を食べているということがメディアで取り上げられ、日本でも「オーガニック」がより広まってきたキッカケとして大きく影響を与えたことでしょう。

 

アメリカ西海岸では1960年〜70年代にサンフランスシスコを中心に広がったヒッピー文化が、オーガニックが広まった理由としてあげられるようです。ヒッピー文化とは「ラブ&ピース」の思想=「人に優しく・地球・環境に優しい」という思想が、地域として受け入れられ、サンフランシスコを始め西海岸から発信され広がってきたと言われています。

 

そして、現在でも西海岸のとあるレストランでは「地産地消」の考えを早くから取り入れたことでも有名であり、ローカルで作られたものを地域の方が消費するという好循環が今でも続いているようです。

 

オーガニックの規格・表記について

しかしながら、「オーガニック」と言葉一つと言えどアメリカ広し。15年前までは全米での規格はしっかりとされているものはなく、各州での認定制度により成り立っていたようです。

 

今では”USDA(United States Department of Agriculture)”やQAI(Quality Assurance International)/国際品質保証などの様々認定機関があり、オーガニックとしての規格として統制しているようです。

 

その中でも下記にて、USDAの規格基準について記述しますので、ご参考ください。

 

ご存知かもしれませんが、日本では有機JAS(農林水産省管轄)で表記されており、米国農務省(USDA: United States Department of Agriculture)がオーガニック食品の認定を行っています。

 

usdaorganic

 

日本では表記が一つですが、アメリカでは「原材料にオーガニック成分がどれだけ含まれているか?」により3分類に分かれてます。

アメリカでは日本より細かい規格を設けているようです。

 

❶100 PERCENT ORGANIC:100%オーガニック原材を使用。
・全ての原材料、成分がオーガニック認定を受けている。
・任意の加工助剤(食品添加物)は有機である。
・製品ラベルに認定機関名を明記している。

 

❷ORGANIC:95%以上、オーガニック原材を使用。
・全ての農作物の原料は、有機認定を受けたものを使用している。
・95%以上オーガニック原料を使用している(塩や水を除き、国に認可された非オーガニック原料は5%まで使っても良い)。
・有機食材と非有機食材は、*(アスタリスク)や他のマークを使って区別する。
・製品ラベルに認定機関名やオーガニック認証を明記している。

 

❸“MADE WITH” ORGANIC:70%以上、オーガニック原材を使用。
・70%以上、オーガニック原料を使用している(塩や水を除く)。
・残りの原料はオーガニック原料で無くても良いが、国が認可した原料を使うこと。
・3種類までは容器の包装に、オーガニックの原料名を記載してもOK。
・有機食材と非有機食材は、*(アスタリスク)や他のマークを使って区別する。

 

「有機食材と非有機食材は、*(アスタリスク)や他のマークを使って区別する。」

 

これだけ知っているだけでも、英語が知らない方は表記を見ればわかりやすいですね。

是非、アメリカから輸入されている食品の表記など興味を持って見てみると面白いかもしれませんよ。

 

そして、上記のように表記だけでなく【オーガニックの定義】としても下記のようにしっかりと定められています。

 

【USDAオーガニックの定義】

 

【農作物】
・オーガニック作物を栽培する土地で、少なくとも3年間、禁止物質を使用していない。
・土地の肥沃や作物の栄養は、耕作、輪作、被覆作物※の栽培、動植物性の廃棄物や認可された合成物質による補填によって管理される。
・害虫や雑草、病気は、主に物理的、機会的、生物学的に管理される。それらが充分ではない場合、国が認めている生物、植物、合成物質を使用する。
・手に入る場合、オーガニックの種子や苗木を使用する必要がある。
・遺伝子組み換え、電離放射線、下水汚泥の使用は禁止。
※被覆作物:地面を覆うように茂る性質のある作物のこと。栽培地が風や雨水で侵食されるのを防ぐ為に植えられる。

 

【畜産物】
食肉用の動物は、3世代前から(鶏肉の場合は、生後2日目以降から)、オーガニックな管理のもとで育てられなければならない。
飼料は100%オーガニックの農作物でなければならない。ビタミンやミネラルなどの栄養補助製品を与えても良い。
オーガニック乳・乳製品として販売・表記するためには、12ヶ月以上、オーガニックな管理のもとで乳製品用の家畜を飼育しなければならない。
家畜の健康のためであれば、予防医療を行ってもよい。病気や怪我をした家畜の治療を見合わせてはならないが、禁止物質を使用して治療を受けた場合はオーガニックとして販売することはできない。
反すう動物は、放牧シーズンを通して(120日以上)牧草地に放たなければならない。飼料あるいは乾物摂取量の30%以上は牧草でなければならない。
オーガニック家畜はすべて、年間通して自由に戸外に出入りできなければならない。環境・健康上の問題があり、それが文書化されている場合は、一時的に収容してもよい。
オーガニック家畜には、いかなる理由であっても、ホルモンや成長促進剤、抗生物質を与えてはならない。

 

【取扱い】
・全ての非農作物原料は、合成や非合成かどうかに関係なく、国の認可合成・禁止非合成物質リストに含まれている必要がある。
・「オーガニック」と表記する商品で、複数原料が使用されている場合、全ての農作物原料はオーガニック栽培されている必要がある。
・ただしその原料がオーガニックの形で市販されていない、または国の認可原料リスト(205.606)に記載されている場合を除く。
・取扱い業者は、オーガニック商品に非オーガニック食品が混入することや、禁止物質がオーガニック商品に摂食することを防ぐ必要がある。

 

オーガニック作物を栽培する土地で、少なくとも3年間、禁止物質を使用していない

飼料は100%オーガニックの農作物でなければならない。」

12ヶ月以上、オーガニックな管理のもとで乳製品用の家畜を飼育しなければならない。

「オーガニック家畜には、いかなる理由であっても、ホルモンや成長促進剤、抗生物質を与えてはならない。」

 

上記のように農作物・畜産業ともに摂取するものや土壌など、しっかりとオーガニックを管理されているようですね。

 

表記義務や表記に対する考え。またその背景にある取り扱いについて知っておくだけで、アメリカに行った際に「これがオーガニックだね」としっかりとご自身の購入するものを判断することができるかと思います。

 

是非、ご参考にしてもらえればと思います。

 

次回、【オーガニック紀行】は実際、ワシントン州からオレゴン州やサスティナブルな社会として近年注目を浴びているポートランドの様子やスーパーマーケットに行ってみた実録などをお伝えできればと思います。

 

乞うご期待ください!!

 


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